私は平成13年12月まで政経塾タッフとて政経塾の運営に参加させて戴きました。一般の会社でいわば雇用契約を結び就業していたということになる。わたしの主な仕事は政経塾の設立の意義と趣旨を市民の方々にご理解いただき、賛同していただくことだったと考えていた。そして一人でも多くの賛同者が自分自身を省察し、自分自身の考え方が変わり、自己研鑽の場として、この政経塾の場を皆様に御使用していただくことが第一目的ではなかったのではないかと考えている。また、そのような方々が、沢山育つことによって身近な問題の解決から始まり、地域の問題の解決に民間ボランティアの立場で携わることが主眼でわなかつたのではないか?さらに、地域の発展に尽くすことが第一段階の通過点であり、「故松下幸之助(松下政経塾の創立者)の意思を引き継ぎ、地域から日本を変える運動を柱に人材育成」と設立の意義を明確に文書化している。これは、企業でいえば企業理念にあたり、その企業の存在意義を唱える重要な大黒柱なのではないかと思っている。また個人的な意見としては、ともに活動してくださる同士をめぐり遭えたらいいという希望と信念を持ち行動していた。私が思うに四国政経塾は民間ボランティア団体と公称しているが、「その責は、公共性を持っている法人よりも遥かに責任感・自覚が必要」なのでは考えている。これは、私が塾生として入塾させていただいたときに、大和田塾頭のお言葉ですが、「史実をみると私塾が日本を変革する人物が育っている。また四国政経塾(私塾)は一企業等から資金を調達して運営し活動してはならない。つまり、沢山の企業が賛同していただくことによって四国政経塾の私塾として社会に認識され評価されるのだ」とお聞きした。(少し、記憶力に乏しい私はそう理解している。間違っているのなら訂正いただきたい)。そして、私に課せられた課題は、一日に一件の支援企業の獲得(四国政経塾の趣旨に賛同して頂き、第一に金銭的に支援していただく企業の発掘でした。そのお礼として、支援企業様のホームページ(インターネットという情報媒体をもちいて支援企業様の情報を公表する)を作成させていただき、支援企業様の知名度を国内はもとより(国際的に?)しらし、「四国にはこんな企業があるのだなぁ、一度、足を運んでみようか!!」とインターネットを閲覧していただいている方々に知っていただき、四国に足を運んで頂くことであることが主眼であると塾頭がおっしゃって下さったことが私の心の中には意味深げに残っています。インターネットの利用は色々な見解がありますが、四国政経塾としては支援企業様の知名度を高め、営業活動に役にたてていたらければ思って真心を込めて作成させていただいてます。
私がこの2ヶ月間、この宇摩地域を400件ほど歩くことで、私たちの思いに賛同していただける企業に出会えることを願って活動させていただきました。しかし結果は5件でした(それも、4件は親類縁者等の知人でした)。知人からは、この不景気な時代にボランティア活動に投資する企業などいないよと慰められたこともあります。塾頭は今娑婆でボランティアという言葉をよく聴くが、四国政経塾のボランティアはその継続性に意義があり、ちまたに、テレビなどで賞賛されているボランティアとは質的に異なる。とおっしゃっております。この塾頭のお言葉は、私には新鮮であり、塾頭の情熱・責任感の現われだと感じております。私の約400件近くの足で歩く行動によって得られたものは、お客様にどのような待遇をとられても「四国政経塾の加地と申します。・・・・・・・お話をさせていただけましてありがとうございました。」の感謝でした。うまく支援企業に賛同していただければ、これは偶然だ!うまくいかないときは自分の腕が未熟なのだという信念でお客様に対応させていただいたからできた思いからの発露ではないのかと思っている。私の部屋の壁には故松下幸之助先生の直弟子の方に書いて戴いた「素直」という色紙、安岡正篤先生のお言葉ですが「第一心中に喜神を含むこと。第二に心中絶えず感謝の念を持つこと。第三常に陰徳を志すこと。」を掲げ、早朝にこの言葉を大声で発声して、自分自身にいいきかせていました。古来より言霊(ことだま)ってあるそうですが、その結果の現われではないのかと錯覚しています。あるときは、右翼、また、宗教の勧誘、学習塾に間違われたりしました。または、無視。「ありがとうございました」という言葉は常にいかなる状況でも自然と言えるようになっています。いま、私は四国政経塾運営スタッフからははずれて、塾生として再出発させていただいております。
私は、これから四国政経塾に必要なのは「行動姿勢」「活動姿勢」「活動のこころえ」と強く感じています。理念がいくら立派でも、活動するのは塾生一人ひとりなのですから。私たち四国政経塾の主な活動は、現在、お隣の国の韓国との民間レベルでの有機的な交流活動です。昨年は我々のこの活動が新聞、テレビをにぎやかにした記憶があります。でも、塾頭をはじめ塾生たちにとっては、この民間レベルの交流は普通で当たり前なのです。
話は元に戻しますが、昨年11月、私たち塾頭をはじめ塾生3名が訪韓しました。結果については、別報で触れておられますので、ここでは割愛させていただきます。むしろ私が今必要と言った先に上げた「各姿勢」についてですが、私たちは韓国に機会の学塾と勉強会に訪韓させて頂いているわけでございます。つまり、四国政経塾の看板を一人ひとりかついで訪韓しているのは皆判っていることを期待しております。先に「四国政経塾は民間ボランティア団体と公称しているが、その責は、公共性を持っている法人よりも遥かに責任感・自覚が必要」といいましたが、すでに支援企業様も30社以上に増えてきました。国に払う税は義務でございます。しかし、私個人として思うことはボランティアに戴く資金は、我々の志に対する期待と各支援企業様のご好意以外何者でもないと思うのでございます。私自身、足で歩いてそう思いました。
これからも心に、四国政経塾の理念をしっかり持ち、がんばる所存でございます。
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