第 151 号 |
ボランティア登録者の集いに参加して |
平成20年3月14日(金)に四国中央市福祉会館にて、四国中央市ボランティア市民活動センター主催による「登録者の集い」が開催され参加させて頂きました。四国中央市ボランティア市民活動センターは開所して半年を経過します。今回の「登録者の集い」は年度の節目として四国中央市にてボランティア市民活動センターへ登録をされている個人・団体等の方々の活動状況をご紹介したり相互間理解を深めることを目的として開催され、私ども四国政経塾も登録者の一員として参加をさせて頂きました。 受付にて番号札を引き、7番のカードを引いて席に座りました。13班に班分けをして、それぞれが別々のテーブルに着席しました。私は7班で男性2名・女性6名の班構成でした。 先ずはNPO法人まちづくり支援えひめの前田眞先生による講演が行われました。「ボランティアとは〜その社会的意義と責任〜」と題して、ボランティアの役割やボランティアを取り巻く環境の変化などのご説明がありました。高度成長期以前は互助組織(自治会・町内会・ご近所などの援助)の役割が非常に強く、また公助(公的機関の援助)も経済発展と共に手厚くなっていく時期でした。高度成長期に入り核家族化や都会への人口流出など様々な要因により互助組織の役割が弱くなります。しかし、公助の手厚い援助は経済成長による潤沢な資金により安定しているかのように思われました。しかしバブル崩壊以後、状況は一遍します。安定成長期(現在)に入り、公的機関(自治体など)は財政難に陥ります。今まで行われていた色んなサービスが市町村合併に伴う人員削減や国からの援助資金(交付金)などの削減などサービス維持を実施できない状況になり、その上に住民ニーズは益々多様化していきました。そこで注目されてたのが、ボランティアという組織の力です。NPO法人(特定非営利活動法人)なども合わせて地域活性化のキーパーソンとなっています。つまりボランティアとは新しい公共の位置づけとして、その役割が求められているのです。その引き金となった大きな災害が「阪神淡路大震災」でした。有事の対応が迅速且つ的確に行える仕組みを公的機関が維持していくことが困難になっている今だからこそ、ボランティアへの一層の期待が高まったのです。無論災害への対応だけがボランティアではありません。教育・福祉・生活環境に至る様々な分野でその役割が期待されているのです。 自分なりにボランティアの定義を考えますと、ボランティアとは自発性に基づくもので、人や地域等のために「出来る人が、出来るときに、出来るだけのこと」をすることだと思います。大切なことは、自らが誰かのために自らの意志で行っていることが根本にないといけないと思うのです。回りから見たときに例えどんなに素晴らしい活動であったとしても、付き合いで仕方なくとか、強制的にやらされているといったような状況では、それはボランティアとは言えないのではないでしょうか?!きっかけは例えそうであったとしても、現在の状況が率先して自らが考え自らが行動していれば良いとは思いますが如何なものでしょうか。 さて、登録者の集いでは前田先生によるワークショップも行われました。班分けしたグループで何のボランティア活動が出来るかを話し合って発表してくださいというテーマが与えられ、先ず自分が得意なことや好きなことをカードに書いて班で話あってくださいということからスタートしました。始めはグループで自己紹介(所属する組織や活動内容)を行いましたが、最初は初対面でぎこちない感じで話が進んでいましたが、話が進むにつれ、どんどん各々が「こんなことなら出来る。こんなことは好きだ。」という内容がそろって来ました。私たちの班では婦人会の方々が多く、料理や趣味(花・お話)などの分野に精通した方々が多くいらっしゃいましたので、高齢者福祉をテーマに意見がまとまりました。最後には余裕も出来てグループ名(笑顔チームと命名)まで決まりました。終わりの頃にはすっかり打ち解け互いに連絡先を交換しました。それぞれの行っているボランティア活動の内容は違いますが、互いに理解し認め合い、人や地域のために出来ることに沢山の方々が係わっていることを実感し、四国中央市もまだまだ捨てたもんじゃないぞと思いました。 会場に来ていないボランティアの方々も沢山いらっしゃると思います。人知れず清掃活動や近所同士の助け合いをしていることも立派なボランティアです。本当はそんな方々こそ大きな継続した力に成りうるのだと思います。決して組織や団体活動を否定するのではありません。同じ目的を有した組織も必要です。将来多くの方々が、自然に相互扶助が出来るようになれば、地域の活力もまた沸きあがってくるのではないでしょうか?過度の期待や不満を言うだけでは、いつまでたっても問題解決には繋がりません。一人ひとりが何が出来るかを考え、出来ることから実践していくことが、引いては地域の大きな力となると思います。また、ボランティアとは誰かに知ってもらったり、理解してもらうことが最終目的ではありません。それは活動されている人が一番よく知っていると思います。相互に理解・評価することは必要なことではありますが、一つの経過にしか過ぎないのです。情勢に対応しながら変化し、継続していくことがその大きな目的だと思います。 今回改めてボランティアの意義と重要性を再認識し、自分たちの活動を見直すきっかけにもなったと思います。市内のボランティア活動の状況を知ることや新しい出逢いも生まれました。ボランティア市民活動センターの皆様には大変お世話になり有難うございました。皆様の更なるご活躍をご祈念申し上げます。 |
平成20年3月14日 |
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