第 203 号
「中岡慎太郎館」「龍馬の生まれたまち記念館」訪問
 平成23年7月30日()に偉人館めぐり事業を実施、高知県北川村にある「中岡慎太郎館」と高知市内にある「龍馬の生まれたまち記念館」を訪ねました。中岡慎太郎館」は、四国政経塾の聖地とも言うべき場所で、新しい塾生が増える度に必ず訪問する場所です。今回は石村さんが新しく塾生として勉強会に参加されていますので、是非とも一度行こうと企画されました。私は「中岡慎太郎館」へは平成18年に2回、平成21年に1回来ておりますので、今回で4度目の訪問となります。
 NHK大河ドラマの龍馬伝が放映されたことで、高知県全域で「志国高知・龍馬ふるさと博」が開催されていて、中岡慎太郎館では「坂本龍馬と中岡慎太郎-幕末を動かした相棒の比較検証-」と題してテーマ展が開催されていました。以前とは若干展示内容も変わっていて、時代背景を追いながらどのようにして幕末から維新を迎えて行ったのかが大変良く分かる内容となっています。中岡慎太郎館でいつも思うことは、明治維新の先駆けとなった薩長同盟の立役者が、坂本龍馬の裏書による立ち合いがあったことで、さも龍馬が大きく貢献しているように思われますが、決して目立ってはいないが、その裏で中岡慎太郎が全国を駆けずり回り、説得に奮闘していた事実があることを改めて感じさせられます。硬派の論客として三条等に働きかけ、西郷、木戸など数多くの人を説き伏せ、龍馬と共に維新を築いた中岡慎太郎ですが、司馬遼太郎さん等歴史小説家により、坂本龍馬を有名にしたのに比べますと、あまりにも地味な状態であることが残念でなりません。もっと中岡慎太郎という人物が表舞台に出てきても!と思う次第です。派手なところは「坂本龍馬」地味なところは「中岡慎太郎」今で言うならば龍馬は政治・経済界で活躍し、慎太郎は学者会で活躍といった感じでしょうか?!地元の大庄屋としての生き方もあったにも関わらず、身を呈して将来の日本を按じ、日本の改革に奮闘し暗殺されるまでのわずか30数年の人生に、慎太郎の天命の様なものを感じずにはいられません。その強い意志のひと欠片でも分けて頂けないものかと思う次第です。

       

 午後から高知市内へ戻り「龍馬の生まれたまち記念館」へと向かいました。この記念館は高知市が2004年に龍馬を中心とした歴史・観光・文化の推進とコミュニティ育成のまちづくりを目指して建設されたもので、幕末の英傑、坂本龍馬の生涯と家族、龍馬が生まれ育った高知市上町の歴史と文化、また、龍馬の後を継いだ人々について、ジオラマや映像などを使用して展示する施設で、東棟と西棟の2棟で構成され、西棟には観光客と市民の交流施設「ふれあいセンター」を併設し、非常に和風ながらモダンな造りで、公共建築賞優秀賞をはじめ数多くの賞を受けているそうです。映像が至るところで見え、解りやすく歴史背景を学ぶことが出来る施設で、いろんな有名人も訪問しており、玄関先のロビーにサイン色紙が飾ってありました。坂本龍馬の手紙の紹介や、誕生から脱藩までを龍馬自身の視点で体験するバーチャルリアリティーなど8コーナーが設置され、入り口では「まっことよう来たねえ、ゆっくりしとうせ」といった土佐弁の子供によるナレーションで出迎えてくれて、雰囲気を盛り上げています。また、ふれあいセンターには和室や展示スペースが設けられ、地元住民らもサークル活動や講演会に利用できるようになっているそうです。
 幕末を颯爽と駆け抜けた中岡慎太郎と坂本龍馬、この二人を顕彰すると色んな我々に足りないものを学ぶことが出来ます。皆さんも是非一度両会館を訪問してみて、先人の生き方から力と知恵を学んでみてはいかがでしょうか?!
平成23年7月30日
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