第 250 号 |
高知県・偉人館巡り |
今回最初に訪れたのは、高知県香南市赤岡町にある絵金蔵でした。 絵金蔵とは何か知りませんでしたが、資料・展示屏風を見ていくと、絵金とは土佐の芝居絵師金蔵と言う名前の絵や屏風を展示している資料館でした。 最初に入る展示室では入り口で小さな提灯を渡され、薄暗い室中に入ると極彩色の泥絵の具で書いた迫力のある六尺四方の二曲一双の屏風が、和ろうそくの灯に照らされ異様な感じと迫力があり物静かな空間に聞こえてくる波の音は絵の存在感を引き立たせていました。 次の展示室に移ると、大きな人形が絵を描いている展示物があり、その大きな人形が絵金の実物大ではないのですが絵金は六尺「182cm」も身長があったそうです。 人形の展示物が在る部屋壁に蔵の穴と書いた覗き穴があり、その穴を覗くと本物の屏風絵があり、また違った魅力がありました。こののぞき穴に展示されている屏風は赤岡の文化を子孫に残していくために常時二枚ずつ定期的に変えているそうです。 階段を上がり最後の展示室は、絵金の生涯をエピソードとともにたどっていく資料が展示されています。絵金は、文化九(1812)年~明治九(1876)年。現在の高知市生まれ。「絵金」は通称で他にも洞意、友竹、雀翁などたくさんの名前があるそうです。江戸で狩野派の修行をして、十年かかるところを三年で免許皆伝し、帰郷後は土佐藩家老桐間家の御用絵師に出世。絵金が三十三の時、古物商の依頼で狩野探幽の模写を描きそれを古物商が探幽の落款印章を施され、売りに出された絵金は偽絵を描いたと、贋作事件に巻き込まれ、土佐藩家老桐間家の御用絵師を解任、お城下追放と伝えられています。幕末から明治始めにかけ十年間に渡る流浪の末、この赤岡町におばを頼り滞在し、酒蔵をアトリエに作品を書いていたようです。絵金の絵の描き方にはいろいろな描き方があり、「異時同図法」一つの画面に複数の場面を描き、時間の推移を表す手法と、「隠し落款」芝居絵屏風には基本的にサインは無いのですが、作品の中に描かれた衝立や襖、提灯などの中に絵金のサインが、後、「笑い」激しく緊迫した場面の多い芝居絵屏風でも、片隅にユーモアな表現があるそうです。絵金が使う泥絵の具の画料は当時で二両もし、一般家庭一年分の米代らしく絵金の描く絵は人気が当時から高かったのが分かりました。絵金が描く絵には赤をこだわっていたらしく「血赤」と呼ばれる赤が強烈な色彩の中でも特に際立って目立ちます。絵金は実際の血の場面にはあまり使うことは無く、背景や人物の着物などに多く使い絵を見る人に強く印象付けるようです。その赤の意味するものは、家族に、災いや、魔よけの意味があり、赤岡町の人たちは文化や商店街の振興を願って1977年から始まった絵金祭りで芝居絵屏風を商店街の軒先に並べ町の街灯や、自動販売機の照明が消され、屋台やイベントも無い静かな闇の中で、蝋燭と提灯の灯りで芝居絵屏風を毎年7月14・15日に展示していること知り一度見てみたいと思います。 次に訪れたのは二度目の自由民権記念館です。前回訪れ、「日本は軍事強国への道を歩み、アジア諸国を侵略し甚大な被害を与え、敗戦によって再び新しい時代が到来し、民権派の憲法草案が生かされた日本国憲法が誕生しました。自由民権運動が目指した民主主義日本の実現は、日本国憲法の理念であり、自由民権運動は歴史に学び歴史を創造するために、豊かで貴重な経験を残しています。政治は国の為にあり、国民の為にあるものですが、今の政治のあり方については、当然政治家の資質も問われますが、選ぶ側の国民にもその意識が無くては良い政治家を送り出すことは出来ない。つまり選ばれる側にも選ぶ側にも、国を思う気持ちが無ければ本当の良い国づくりはできないと思うのです。今の政治を見ていると、メディアの影響もありますが、全てがそうだとは思いません、政治家も国民も互いに批評や批判することばかりで、一人一人が役割を果たす意識が低下し愛国心や助け合い精神が無くなってしまっているように思います。難しく考えないで、家族を大切に思い、友達や他人を思い、人に親切を心がけるように、自分だけよければと考えるのではなく、人も自分も幸せになれるように、話し合うことが大切だと思いました。」と、今回二度目の訪問では、中国・韓国・北朝鮮と日本に対して敵対視している事を考えるとお互いに話し合いだけでは解決できないと思うことがあり、八方美人の民主党から愛国心の自民党に政権が変わり今からの日本がどのように変わっていくのかを見ながら自分自身も変わって生きたいと思います。 最後に訪れた坂本龍馬の生まれた町記念館では龍馬の人間形成の基盤となる家族や町を紹介し、さまざまな困難を乗り越え、近代国家へ尽力した龍馬を顕彰するため、2004年3月誕生地・上町に開館し、展示館機能と公民館機能を合わせ持つ、全国的にも珍しい施設で、周辺には、龍馬ゆかりの史跡もあり、町全体で龍馬を感じることができます。 |
平成25年5月18日 |
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