第 7 号 |
塾報第二報の発行にあたっての私見 |
21世紀、わが国は大いなる試練の時代を迎える。大競争時代の生き残りをかけた「経済システムの再構築」、先進国では前例のない程の膨大な「財政赤字」・「小子高齢化」の進展、世界共通の課題である「地球環境問題」など私たちはこれまで経験したことのない課題に直面することになる。 しかし、これからの21世紀の問題解決する‘ 力 ’を養う“ 教育 ”は、これまでほとんど存在しなかった。 私たちは戦後の時代を通じて組織に依存して生きる事に慣れきってしまい、自分たちの身の回り、地域、ひいては国のビジョンをも自分自身で描くことも、問題を観る事も出来ない「鈍感な民族」になり下ってしまった。もはや既存の社会システムに依存しても問題は解決しないと分かっていても、なかなか行動に移せない。あるいは過去の成功体験の呪縛から逃げられず末だけに必死にすがりつこうとしているのではないのか。 そんな私たちが、新時代を切り拓いていくため、育くんでいかなければならない‘ 力 ’とは何か? 私たちに求められる‘ 力 ’は3つある。 1 ,仮説思考であらゆる局面を想定し解決策の選択肢を提案していく‘ 力 ’ 2 ,ゼロベース思考で21世紀社会のビジョンを描く‘ 力 ’ 3 ,多くの人たちの知恵を結集し、共にアクションしていく‘ 力 ’ これからの 力 を鍛練し人間教育の場が四国政経塾であると考えている。 塾設立から8年。これまで「主体的市民の輩出」を目指し、異なるバックグラウンドをもつ塾生同志が“主義主張を超えて”議論し切磋琢磨してきた。毎週の議論が終わっても遅くまで議論を続けたり、休日を利用して韓国の“機会の学塾”との有機的な交流を行なったり、そうした積み重ねが最終的にチームの「政策」や「活動計画」に纏められてきた。そんな活動が繰り返される中で、主体的市民として行動が少しずつ芽生えてきた。 私たちは、異なる個性と個性が1つに結びついたとき、計りしれない 力 が生み出されることを知っている。個々の知恵をコーディネートすることで結集し、共に行動してゆく 力 を鍛練していく。また、影響力を持つ議員の方に私たちの考えた政策を提言する機会もある。あるいは、独自の提言戦略を実践する上で、四国政経塾の持つネットワークを活用できるように常に準備を整えてある。 四国政経塾では、私たちの声を地域に反映させていく為にどうすればいいか、あらゆるトライアルを繰り返し「市民参加の新しいモデル」の構築を目指す。答えは与えられるものではなく、個々が 行動・知識・文章 、考動を繰り返す中で独自の方法論を探究していくのである。「変革しなければ末来はない」と時代から突きつけられている今だからこそ、私たち自身が変わらなければならない。 私たちのチャレンジの“ 力 ”となるのは同志である。同志と協働する事で新しい時代を切り拓いて行こう! |
平成13年9月 |
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