第 85 号
人間自然科学研究所 小松理事長をお迎えして
 平成18年4月14日(金)島根県松江市に拠点を置いている財団法人人間自然科学研究所の理事長である小松昭夫先生を四国政経塾にお招きして勉強会を開催しました。人間自然科学研究所とは、健康・環境・平和をテーマに世界・北東アジアの視点から中海・宍道湖圏の地域開発、経済の発展を通じて新たな文化の創造を目指すことを目的に設立された機関であり、地域の健康・環境・平和に関する調査研究をはじめ、地域の社会システムの開発研究や地域の事業化可能性調査など、地域開発と産業振興計画の実施にむけて様々な活動をされております。去る3月10日に島根県で開催された「平和環境健康特別区」特別シンポジウムに参加させて頂いたご縁で、東京での会合の途中で翌日には福岡でご講演されるという、過密スケジュールの中ご予定を入れて下さり、今回来塾される事になりました。小松先生には本当にご多忙の中を遠路お越しくださいまして、厚く感謝申し上げます。

 さて、当日は松山空港へ小松先生をお迎えに上がりました。移動中にも我々にも色々なお話を気さくにお話くださいました。四国中央市内にて当塾頭と合流し昼食を共にとり、四国政経塾事務所にて13時から16時30分の間、色々な貴重なお話を拝聴しながら意見交換をすることが出来ました。小松先生は、今何かと問題になっている竹島問題にも、早期より取り組まれており、島根県議会とともに「竹島の日」を制定するなど、島根県を全国に大きくクローズアップされました。また、戦後のアジア諸国における日本のあり方にも数多くの活動をされています。日本が戦争をした韓国・中国・ビルマ・ハワイなどを訪問し、顕花を行う活動など、その活動範囲の広さと行動力には驚かされます。小松電機産業鰍ニいう施設シャッターで有名な会社の代表取締役でもあり、ビジネスを通じても深く環境問題に取り組んでおられます。中でも下水道管理システムは、下水を微生物で資源に変える事業システムには、私個人的に大変興味深いものでありました。従来の下水は浄化して少しでも綺麗にして、海へ返すという考え方が常識化しているなかで、下水を再利用する発想転換に、すばらしさと同時にその必要性を強く感じたのであります。今後この事業については深く研究していきたいと思った次第です。また、ご自身の企業としても従来全国に70%あるシェアを、あえて落として競争することで、より強い会社づくりに取り組まれるなど、経営面でも随分学ぶことが多くありました。あっという間の時間であり、小松先生も全て語り尽くせなかったお気持ちではなかったかと思いながらも、夕刻より松山市内で衆議院議員小野晋也氏と夕食を取りながらの懇談会に同席させていただきました。考え方も同調されるところも多く、意気投合されて熱心に今後の取り組みについてのお話が盛り上がっておりました。

 翌日のスケジュールの関係で、小松先生のお見送りが出来ませんで、大変申し訳なく思っております。今後とも互いに協力できる分野で、相互協力をお願い申し上げます。
平成18年4月14日
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