第 88 号
高知県赤岡町「絵金蔵」訪問
 平成18年6月4日(日)高知県香南市赤岡町にある「絵金蔵」を訪問しました。この度高知県の支援企業である「美味しんぼ」オーナー山岡氏のご子息が、ご結婚されるとのことで、お祝いも兼ねての偉人館めぐりとなりました。先ずは、高知県吾川郡いの町にある支援企業さん「美味しんぼ」を訪ねました。店主の山岡氏は、東京で音楽関係のお仕事をされていましたが、脱サラして心機一転独学でラーメン店を開いたと言うことです。民家を改造した店構えはアットホームで、まるで知人の家に食事をしに来ているような馴染み安いお店です。味も懐かしさを感じさせる中華そば風のラーメンで、大変おいしくご馳走になりました。有難うございました。


 食事を済ませて、高知自動車道から市内方面へと引き返し、南国インターを降りて国道55号線で香南市へと向かい、土佐藩家老桐間家の御用を務めた狩野派の絵師、絵金(えきん)こと弘瀬金蔵(ひろせきんぞう)の絵を保存展示している「絵金蔵」を訪問しました。絵金蔵は、赤岡町から国道沿いに少し入り組んだ場所にあり、道沿いに立てられたノボリ旗が、道案内をしてくれますので、すぐにわかると思います。月曜が休館日となっており、平日は9時から5時まで開館されております。絵金蔵の中へは、豆電球のついたちょうちんを持って入ります。なかなか面白い演出でした。蔵とちょうちんの明かりが映し出す絵金の描く極彩色の絵屏風は、力強さと物悲しさを感じさせられます。この絵金の絵は、赤岡町須留田八幡宮の神祭と夏祭りの宵にだけ、蔵の中から出され、商店街の軒先に並べられます。昭和52年からは商店街の発展を願って、絵金祭りが始まったとの事です。絵金の作品もさることながら今回大変興味深く思ったことは、この町にある一つの商店でした。店の名前は「おっこう屋」再生品を売っているお店でした。奥にあるものに光をあてる「奥光」が名前の由来だそうです。店主は下駄の鼻緒や小物を創作するアーティストでありコピーライターでもありますが、この店の運営に随分ご苦労をされているとのことでした。見た感じでは全然楽しんでるようではありますが。当初5〜6人のメンバーであったのが現在は160人程の会員が、商品を入れてくれるとのことで、家で使わなくなった小物や貴金属、流木で作ったペンダントや指輪などを店先に並べて販売しています。姿こそ見えませんが、店に町内の方々が参加して運営されています。このお店の運営スタイルは、何かしら元気のない各地の商店街に大変参考になるものではないかと思いました?!お話を聞く中で、もっとも大切なことは、やはり本気で取り組む人がいるか?!いないか?!だと聞かされ、何事にも先ずは「志」が大切であることを強く実感した一日でありました。皆様も是非一度、香南市赤岡町を訪ねられ懐かしさと新鮮さを実感してみてはいかがでしょうか?!

平成18年6月4日
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