第 89 号
「絵金蔵」
 6月4日、高知県香南市赤岡町にある「絵金蔵」を訪問しました。
 絵金蔵を訪問する前に、政経塾の支援企業「美味しんぼ山岡」店のご子息様が、ご結婚されるとの事で、お祝いを兼ね美味しんぼのラーメンを食べに出向きました。何度か山岡へは食べに行っていますが、今回私は、「ざる麺」を注文しました。のど越しがよく、ひんやりとさっぱりしているざる麺はスルスルと食がすすみ、あの量だと、もう一杯食べれるくらいでした。これからドンドン日差しがきつく暑い日がやってくるので、またあのさっぱりした「ざる麺」を食べに行こうかと思っております。山岡さん、もし大盛りがあれば大盛りを注文したいのですが・・・・・。

 食事の後、赤岡町にある「絵金蔵」に向かいました。絵金蔵に収蔵されている屏風絵は、類いまれなる画才から18歳にして江戸で狩野派に学び、21歳で土佐藩家老桐間家の御用絵師なった「絵師金蔵」が、贋作事件に巻き込まれます、古物商中村屋の依頼により、狩野探幽の模写を描いた絵金は、偽絵を描いたと弾劾され、狩野派破門となり高地城下追放となった、絵金は叔母を頼りに赤岡町に定住したそうです。絵金は酒蔵をアトリエにし絵を描いていました。絵金とは絵師金蔵を略して絵金だそうです。この絵金蔵では町内に残された23枚の屏風絵を収蔵・保存しています。
 そもそもこの屏風絵は、町の旦那衆が須留田八幡宮の大祭に奉納する為、絵金に描かせたものだそうです。江戸時代末期、宵宮にある7月14日に商家の軒先に広げられるようになった。昭和52年から商店街の発展を願って、7月第3週・土曜と日曜に絵金祭りが開催されるようになったそうです。

 屏風絵は今まで、町内各地で保管されていましたが、年に一度商家の軒先に長年さらされてきた絵は傷みが見られるようになり、赤岡の文化・屏風絵を子々孫々に残していく為、酒蔵庫として作られたのが今回訪問した「絵金蔵」です。この絵金蔵では豆電球のちょうちんを片手に観覧します。屏風絵は暗闇の中、和ろうそくの灯に照らされていてなんともいえない雰囲気の中絵を視る事ができます。なぜ展示室を暗くし和ろうそくの灯に照らしているかは、絵金蔵では祭りの夜に習って、展示室を暗くしているそうです、そもそも絵金の屏風絵は、闇の中にあってこそ圧倒的な存在感と異彩を放つと言われています。絵金蔵へ訪問し、屏風絵を視て年に一度夏祭りに蔵の中から出された屏風絵を是非自分の眼で視てみたいと思っています。又、自分の住んでいる町もそうですが、町の文化・日本の文化・歴史を赤岡町のようにのこし続けていかなければなりません。赤岡の文化として屏風絵をのこし続けて下さい。
平成18年6月4日
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