韓国国会見学ツアーに参加して |
四国政経塾と機会の学塾の交流の中で通常の観光では不可能である韓国の国会を見学するツアーが実現できた。今回は、四国政経塾の塾生9名の訪韓であった。15日岡山空港10時発の大韓航空機でソウルへ出発、金目空港で劉 昌俊氏(機会の学塾代表のご子息)と四国政経塾から留学している則友氏に出迎えていただき、今夜の宿泊先のホテルへと向かった。何度訪韓しても感じるのだが、韓国の交通事情の悪さと、道路の凸凹や道端のゴミが気になった。機会の学塾代表の劉 判洙氏をはじめ事務長の金 允範氏、塾生の孫 順英さん・金 暎花さんと合流し、懇親会に臨んだ。懇親会会場で、李 祥犠氏(国会議員・前科学技術庁長官)・今回の国会見学の段取りをしていただいた張 萬基氏(Leadership Management Int'会長)・姜 禎姫さん(韓国女性能力開発研究所)たちに参加していただき、夕食を取りながら、自己紹介をしたり、韓国と日本の様々な問題について話をしたりして親睦を深めた。韓国の人たちは、私たち四国政経塾生に対して、まるで自分達の身内のように接してくださり、和やかな雰囲気で時間が過ぎていったし、私たちを歓迎してくださっているのを痛切に感じた。 翌日は、午前中から、機会の学塾生たちと一緒に古宮や民族史料館を観光し、韓国の歴史や文化・日本との過去の関係・韓国と北朝鮮の統一問題などについて説明を受けた。韓国では、日本に対し今でもよく思っていない人(年配の方)もいるが、それは過去のことであり、それよりもこれからの未来について考えていかなければならない。特に若い人たちの中では、日本の能力や技術を学ぶことが必要であり、日本に対して興味を持っている。機会の学塾と四国政経塾が親睦を深め、さらに、その親睦関係を、市民や政治家たちに発展させて行きたいと話された。これに対し、四国政経塾の意見として、隣国としてお互いに力を合わせていくことが、韓日両国を発展させていくだろう。そのためにも機会の学塾と四国政経塾が、もっともっと親睦を深めていく必要があり、機会の学塾も四国政経塾もお互いにそれを望んでいるという意見で一致した。 最終日に、今回のツアーの目的である韓国の国会を見学した。私自身は二度目となるが、外国人にはこういう機会がめったになく、これを段取りし、実現させてくださった方々に感謝したい。国会内には、議会制が始まってから現在までの事件や出来事などを展示しており、その説明を聞いてから本会議場を見学し、その後、朴 實氏(国会事務総長)との討論会に臨んだ。テレビ局や新聞社の撮影の中、四国政経塾の説明や機会の学塾との関係説明から始まり、韓日の過去の関係や最近まであった反日運動による民間へのしわよせ、両国の経済状況、教育問題などについて約30分ほど討論した。その中で、韓国では今開かれた政治を目指していると語っていたが、その内容がこの後見学した史料館で実現されていた。それは、例えばコンピューターのボタンを押せば、国会議員のデーターを誰でも何時でも取り出せるような設備や、決議のシュミレーションができるような設備を作っている点である。日本のような公表はするが、時間がかかったりその場限りで終わったりするものではない。また、韓国では国会内のほとんどの場所が見学できるのに対し、日本では観光コースが決まっている。同じ開かれた政治をするのでも、同時期に取り組んでここまで差が開いているとは思わなかった。韓国の国会を見習わなければならないと感じた。その後、韓 基贊氏(国会立法次長)を囲んで食事をしながら討論会を行った。ここでは、韓国で、今問題になっている暴走族や非行、日本の若者の無気力・無関心などの青少年問題や高齢化社会の中での老人福祉問題、女性の社会進出に対する施策などの質問にお答えいただきながら約1時間半の昼食の時間を過ごした。今後も機会の学塾と四国政経塾がお互いに力を合わせて、親睦を深め、韓日の発展に貢献してほしいと締めくくり、私たちは、帰路についた。 今回の訪韓での収穫は多かったと思う。韓国でもほとんど無名である四国政経塾に対し、国会見学だけでなく国会議員との討論会や食事会を準備してくださったこと、また、その方々が私たち四国政経塾の志を理解してくださり、歓迎してくださったこと、そして、機会の学塾生たちと討論会や親睦会を持てたことなど、3日間という短い期間ではあったがとても有意義な時間が過ごせた。韓国の方が言われていたように、韓国と日本がお互いに協力し、国家間で「裸の付き合い」ができることを願って、こういう輪を広げていかなければならない。そのためには、四国政経塾の塾生たちも、身近な問題について自分の足で歩き、根本から解決していかなければならないし、もっともっと勉強しなければならない。より一層の努力も必要だし人間の輪を広げていくのも大切だと思う。そして、機会の学塾と四国政経塾が、相互啓発しそして親睦を深めながら、このような活動を継続する必要があると感じた。 |
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