四国政経塾 訪問
 7月14日から19日まで5泊6日間四国地方の生涯学習を見学してまいりました。日本の代表的な社会教育施設である公民館のことを卒業論文の主題に決めた私は本を通じた間接的な勉強ではなく実際的で直接的な勉強をと思って現場学習をさせていただきました。

 2002年度の「機会の学塾」での出会いが切っ掛けになり今は最愛の親友になった桐内直美さん、日本の多方面にわたって的確な説明をされ、また関連書籍もプレゼントしてくださった大和田塾頭、私の研究に少しでも役にたてようと出会う場面ごとに優しい説明をしてくださった石川社長。四国政経塾のこの3人の方の細心の配慮と優しさのお陰で期待以上の勉強と想像も出来なかった貴重なご縁をつくることが出来ました。

 愛媛生涯学習センターを廻り、4箇所の公民館を見学して136年の歴史を持つ小学校にも案内していただきました。そして愛媛県のため精一杯に力を注いでいらっしゃる3人の県会議員と握手を交わし、市の全般的な教育を担当していら
っしゃる教育長にお目にかかり、社会教育主事を紹介していただいたり、ご馳走になったり、家族のようにホームステイーを楽しんだりでとても充実で楽しい6日間をすごしました。

       

 まず、戒能潤之介県議員のご案内で松山市の公民館を3ヶ所(和気公民館、 生石公民館、五明公民館)訪ねて公民館の「現在」について色々と教えていただきました。特にヒューマンリソースに関心を持っていた私としては館長さんらのリ
ーダシップに深い感銘を受けました。日本の公民館がいろいろの社会状況の中で何度もの危機を乗り越え、世界から認定される社会教育施設として今日までこられたのも結局法律とか制度の問題ではなく人の力なのだと教えられました。また運営のスタンスの違うそれぞれの公民館を3ヶ所も紹介していただきまして地域によってそれぞれ特色のある公民館の姿を確かめる機会になりました。公民館に関する研究をしている私としては自分の目で確かめた上もっと研究への自信を持つことができました。

 生き生きとした和気公民館を訪ねては芳之内淑子館長のリ
ーダシップと住民の主体性に深い感銘を受けました。また未来の和気地域の主役である子供を対象にした公民館教育にはすごく感心いたしましたし、これからの自分の研究に貴重な参考になりました。公民館の行事や事業などでご多忙にもかかわらず時間を割いてくださった館長と主事さんの細心の心遣いに感謝いたします。

 生石公民館では今の公民館の問題点やお仕事上の苦労などありのままのお話を聞かせてくださいました。残念ながら時間の都合上もう少し現場の話をお聞き出来ませんでしたが、次回ぜひとも聞かせていただきたいと思います。
        

 韓国に帰った今も関福生さんから案内していただいた新居浜市の泉川公民館は私の心に残っています。泉川小学校と公民館との連帯には印象深いものがありました。泉川住民の主体性、子供たちの地域問題への積極的な参加、小学校との連帯など韓国のこれからの地域性を生かす活動に貴重なモデルになると思っております。
        

 日本の社会教育施設を見学しながら、またそれに関する法律や制度を観察しながら思ったことは結局この世の中には人の力ほど強いものはない、人の志より強力なものもない、人との縁ほど暖かいのはないとのことでした。

‘あの時の出会いが人生を変える’機会の学塾との出会い、そしてその学塾から始まった四国政経塾との出会いは私にとって‘あの時の出会い’に違いありません。今現在のような位置でいろいろなことについて考えをめぐらしたりしながら日々を送ることが出来るのもまさに‘あの時のあの出会い’から始まったに間違いありません。

 35度を上回る猛暑の中、初対面の人に心のこもった話を聞かせてくださった社会教育関係者の方々、見送りにいらっしゃって可愛いお土産とご自身の扇子を渡してくださった大和田家の奥様、まるで実家を訪ねた娘のように優しく気を配
ってくださった桐内家の皆さん、学塾を訪問なさった時挨拶を交わした縁で歓迎してくださった鈴木県議員と小西課長、切迫した政治的な懸案の中でも時間を割いてくださってなんと3箇所の公民館を直接案内してくださった戒能県議員。お金では絶対買えないこのような貴重な縁を大事にして行きたいと思います。この上ない幸せな気分とともにこれだけの貴重なご縁をどう守っていったらよいかと思う毎日です。

 大和田塾頭を始めまことに大勢の方々に言葉では表現できないくらいの面倒とお手数をお掛けした私としては肩が重いです。今回四国の皆さんからいただいた暖かいご配慮と親切はいつか誰かのために使わせていただきます。

 四国の皆さん、この度は猛暑にもかかわらず時間を割いていただき、貴重なお話を聞かせてくださいまして誠にありがとうございました。
平成21年7月19日
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