四国政経塾設立の意義 |
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衆議院議員 小野 晋也 | ||
先日私は、北海道の旭川市に講演の以来があって出かけた。 北海道は、面積で8万3450平方キロメートル、人口で、約570万人。会合の開かれた旭川市は、北海道のほぼ中央部に位置する人口約36万人の町であったが、遠く函館市から自動車で駆け付けてきた人に聞いてみると、片道約5時間の時間距離とのことであった。
振り返って、私達の生活する四国に目を向ければ、面積は、1万8780平方キロメートルと北海道の約4分の1、人口は約420万人で、北海道よりも2割程度少ない地域である。古い時代から、四国に4つの顔ありと言われ、四国島内の相互交流が決して活発とは言えない地域であった。しかし、この暫く、この四国島内における高速道路がどんどんと整備され、各県の間にそびえていた壁が段々と低くなってきていることを痛感するこの頃である。 交通が便利になれば、人や物がより自由に動く様になってくる。人や物が動けば 産業や文化面における相互の結びつきも強まってくる。今後は、四国を1つの圏域として考え、総合的に地域を作りあげてゆく視点も必要となってくるだろう。 その為には、この四国の中の意欲ある人達が、お互いに出合い、知り合ってゆく 場を作ってゆく必要があるだろう。各々の人や地域の個性や特性を生かし合いつつ相互に協力し合う仕組み作りも必要であろう。北海道のことを考えれば、この四国島内で4県が各々独立した形でいるというだけでなく、4県が相互に力と知恵を出し合って、調和のある豊かな地域を築いてゆくことも必要である。 こんな夢を見て、その一歩を踏み出したのが、四国政経塾だと思う。まだ構想段階から実行段階に移って1年にしかならず、四国全体を考える組織としては、小さな芽でしかないが、今の時代性や環境条件を考えれば、十分な成長力を秘めたものだろう。この1年の歩みを見守らせて頂いた立場から、今後、幾多の解決すべき課題をかかえていると思うが、人材育成、ビジョン作成等の面において、今後一層の飛躍することを切に念願するものである。 |
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