第37番 いわ   もと    じ

ご詠歌
むつのちり いつつのやしろ あらはして
ふかきにいたの かみのたのしみ



 かつては福円満寺といい、行基菩薩の開基で、聖武天皇の勅を奉じ、仁井田明神のかたわらに建立された。仁王経の七福即生の文にもとづいて、天の七星をかたどつてさらに六ヵ寺を建てて、仁井田七福寺とも称した。弘仁のころ、弘法大師が巡錫し、五社、五ヵ寺を増築し、本地仏のご本尊である不動明王、観世音菩薩、阿弥陀如来、薬師如来、地蔵菩薩の五体を安置し、自ら星供秘法を修し、藤井寺五徳智院と号された。中世のころ兵火で焼失し、ときの釈長僧都が再興し、寺名を岩本坊(寺)に改めた。明治に入り廃寺となるが、同二十二年に再興されている。本堂には五体の本尊が安置され、なかでも観世音菩薩は、昔貧しい狩人の願いをきき入れて長者にさせたことから「福観音」とよばれ、その時狩人の身代りになった地蔵菩薩を「矢負の地蔵」とよんで信仰されている。七不思議の伝説もある。窪川は三つの峠を越えた高原(海抜三百二十b)の町。寺は町の奥まった所にある。



本尊真言
(不動明王)
のうまく さんまんだ ばざらだん せんだ
まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん
(観世音菩薩)
おん あろりきゃ そわか
(阿弥陀如来)
おん あみりた ていせい から うん
(薬師如来)
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
(地蔵菩薩)
おん かかかび さんまえい そわか

名称 藤井山 岩本寺
宗派 真言宗智山派
本尊 不動明王、観世音菩薩、阿弥陀如来
    薬師如来、地蔵菩薩
住所 高知県高岡郡窪川町茂串3−13
Tel  0880−22−0376
駐車場 普通車 約20台
      マイクロバス・大型車 約4台
交通 青龍寺→岩本寺
徒歩 約 11時間 20分 53.6km
 車  約 1時間 30分 62km
宿坊 定員 50名

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