第63番 きち   じょう   じ

ご詠歌
みのうちの あしきひほうを うちすてて
みなきちじょうを のぞみいのれよ



 宝寿寺から国道十一号線を一・三`ゆくと道沿いに吉祥寺がある。
 ご本尊は毘沙聞天で脇士は吉祥天と善膩師童子。弘法大師が人々の貧苦を救わんものと一刀三礼して刻まれた。そのころ寺は坂元山にあり、寺域も広く塔中二十一坊を有する大伽藍であったが、天正の兵火で全山焼失し、万治二年(一六五九)末寺の檜木寺と合伴して現在地に建立された。
 ご本尊と大師堂の参拝がすんだ遍路は、本堂前の成就石に向かって歩き出す。目をつぶり、願いごとを念じながら、金剛杖を下段にかまえる。そして石の穴に金剛杖が通れば願いごとが成就するという。
 寺宝にマリア観音像がある。高麗焼の純白な像(高さ三十a)は長曽我部元親がイスパニア船サン・クェリッペ号の船長バードレから託されたもので、その後家臣の秦備前守が秘蔵し、家族に不幸が続いたので吉祥寺へ預けたという。慈愛あふれる美しい尊容。
本尊真言
おん べい しらまんだや そわか


名称 密教山 吉祥寺
宗派 真言宗東寺派
本尊 毘沙門天
住所 愛媛県西条市氷見乙1048
Tel  0897−57−8863
駐車場 なし
 ※付近の民営駐車場
   普通車 1時間 200円
交通
徒歩 宝寿寺→吉祥寺 約 16分 1.4km
 車      〃      約  6分 2km
宿坊なし







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