四国政経塾では、毎週水曜日の午後7時〜9時の2時間、塾教室にて勉強会を実施しておりますが、これまで本塾である松下政経塾創立者「松下幸之助」氏の言葉や考え方を幾度となく顕彰して来ました。
松下幸之助氏はご説明するまでもなく、皆様もよくご存じの松下電器(現パナソニック)の創業者でもあり、経営の神様と言われた人です。
いま日本は大きな不況の波に呑まれていますが、このような時代にこそ、松下幸之助氏が残した考え方や生き方に大きなヒントがあると思います。 こんなエピソードがあったそうです。
「鳴かぬから…鳴くまで待とう…ホトトギス」は家康、信長は「殺してしまえ…」 秀吉は「鳴かして見せよう…」は、有名な3将軍の気性を表現した言葉ですが、では松下幸之助氏ならどうか?
以前、松下政経塾で塾頭をされていた上甲晃氏が、大変興味深く質問されていたそうです。 おそらくは、秀吉の言葉を選ぶだろうと想像していたそうですが、幸之助氏の答えは「鳴かぬなら…それもまた良し…ホトトギスやな!」と言われたそうで、いかにも松下幸之助らしい回答であったと感銘を受けたそうです。
何が言いたいかと言うと、つまり好況でも不況でも、どちらも良いという考え方です。
松下氏は経営を続けるなかで、いつも好況という事もなければ、不況の連続という事もない。 それぞれを活かすのは自分の考え方次第だと思い至ったそうです。
幾多の困難を乗り越え不景気にも動じない信念を持った幸之助氏は、今ひとつ事業がうまくいかないと嘆く同業者に、次のように励ましたそうです。 「商売は時世次節で損もあれば得もあると考えるところに根本の間違いがある。
商売というのは不景気でもよし、好景気であればなおよし、と考えねばならぬ。 商売上手な人は、不景気に際して、かえって進展の基礎を固めうるものであることは、過去の幾多の成功者が現実にこれを示している。
だからまずもって君のその世間的な信念のない考え方から改めねばならぬのではないか」(PHPビジネスレビューより)
不況に喘ぐ現代に、いまこそ政界や財界の垣根を越えて、こうした考え方を見直されなければならないと我々は考えています。 我々が進むべき道、企業が目指すべき方向、引いては日本の進むべき道や方向性を、それぞれの立場で考え直さなければならない時期に来ています。
社会が混迷し経済は低迷している今だからこそ、これまでの生産性や合理性を優先した物事の考え方から、人間形成の基礎となる心の部分にメスをいれなければならないと思い、小さな一歩ではありますが、勉強会を重ねる事で我々は先ず自分が変わる事からチャレンジしています。 |
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