第10番 きり   はた    じ

ご詠歌
よくしんを ただひとすじに きりはたじ
のちのよまでの さわりとぞなる



 最初におとずれた急な参道。山麓から中腹の本堂まで約八百b。麓には遍路用具店があってささやかながらも門前町になっている。仁王門からは三百三十三段の石段になり、登りつめたところが本堂。ご本尊は女人済度で名高く、女性の信者が多い。
 弘仁のころ、山麓の貧しい小部落にハタを織る若い女がいた。たまたま弘法大師が立寄って喜捨を乞うたところ、女はこころよく接待した。七日後も女はいま織っていた白布を惜しげもなく切り裂いてさしだした。大師は感激してその理由をたずね、女の願いを聞いて哀れに思い、その家に留まり、千手観世音を刻み、女を得度させて潅頂を授けた。すると女はたちまち即身成仏して観世音菩薩に化身した。そこで大師はこの地に堂宇を建立し得度山切幡寺とした。潅頂院の院号も、またご本尊が二体あるのもこの縁起に由来する。
本尊真言
おん ばざらたらま きりく そわか


名称 得度山 切幡寺
宗派 高野山真言宗
本尊 千手観世音菩薩
住所 徳島県阿波市
        市場町切幡寺字観音129
Tel  0883-36-3010
駐車場 午前7時〜午後5時 無料
 普通車 20台 大型車不可
 マイクロバス 可
交通
徒歩 法輪寺→切幡寺 約 1時間 3.8km
 車       〃        20分 4.7km
宿坊なし





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