第34番 たね   ま    じ

ご詠歌
よのなかに まけるごこくの たねまでら
ふかきにょらいの だいひなりけり



 吾南平野の米とそ莱どころで知られるだけに、田園の用水に沿ってへんろ通がつけられている。田園の中に地蔵堂、本坊、持仏堂、大師堂、観音堂、本堂があり、それに相対して石仏が並ぶ。観光客とは無縁なだけに静かな札所。
 敏達天皇の六年(五七七)四天王寺造営のために来日した百済の仏師寺匠が、帰国の途中、暴風雨におそわれて避難しようと秋山の郷に寄港した。そして海上安全を祈って刻んだのが薬師如来で、本尾山の頂きに安置された。やがて弘法大師がこの地へ巡錫し、薬師如来をご本尊として寺を開創され、中国から持ち帰った五穀の種子をまかれた。種間寺の寺名はこれに由来する。ご本尊は安産の薬師として信仰され、妊婦は柄杓を持参して祈願する。寺ではその柄杓の底を抜き、三日の間ご本尊に祈祷してお札とともにかえし、それを妊婦は床の間にまつり、安産すれば柄杓を寺へ納めるという。
本尊真言
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか


名称 本尾山 種間寺
宗派 真言宗豊山派
本尊 薬師如来
住所 高知県高知市春野町秋山72
Tel  088−894−2234
駐車場 終日無料
 普通車 70台  大型車 5台
交通 雪蹊寺→種間寺
徒歩 約 1時間20分 6.3km
 車    約 20分 7.6km
宿坊なし









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