第45番 いわ   や    じ

ご詠歌
だいしょうの いのるちからの げにいわや
いしのなかにも ごくらくぞある



 弘仁六年、弘法大師がこの地を訪れた時、怪岩奇峰の深山に、不思議な神通力をもった法華仙人と称する女がいた。この女は大師に帰依し、一山を献じて大往生をとげた。
 そこで大師は不動明王の木像と石像の二体を刻まれ、木像は本堂へ、石像は山に封じこめ、山そのものをご本尊不動明王として護摩修法された。そして寺号を海岸山岩屋寺と名づけた。それ以来修行の霊地として法灯は継承され、現存の本堂は昭和二年の再建。 この山には七種の霊鳥が住んでいたことから古くより七鳥という地名でよばれている。
 山麓から六百b急勾配の参道を登る。道中行倒れの遍路の墓もある。本堂は巨大な岩石におおわれている。岩そのものは凝灰岩だがこれが五十あまりそれぞれ空にそびえ、山容は奇怪そのもの。いずれも名称があり本堂左右の岩山は胎蔵界峰、金剛界峰とよばれ、大師の行場は「迫割禅定」と称する岩山。山頂には白山権現がまつられている。
 平成十九年、一九二〇年再建の大師堂が国の重要文化財に指定された。
本尊真言
のうまく さんまんだ ばざらだん せんだ
まかろしゃだ そはたや うんたらた かんまん

名称 海岸山 岩屋寺
宗派 真言宗豊山派
本尊 不動明王
住所 愛媛県上浮穴郡久万高原町七鳥1468
Tel  0892−57−0417
駐車場 105台
交通 大宝寺→岩屋寺
徒歩 約 2時間15分 10.4km
 車  約 30分 11.6km
宿坊なし



   四国ネット        第44番 大宝寺へ      愛媛の霊場へ       第46番 浄瑠璃寺へ