第53番 えん   みょう    じ

ご詠歌
らいごうの みだのひかりの ゑんみょうじ
てりそうかげは よなよなのつき



 四国遍路に関心の深かったアメリカのスタール博士は大正十三年に八十八ヵ所を巡拝するが、円明寺の本尊厨子に打ちつけてあった鋼板の納札を高く評価した。以来円明寺は納札のある寺として知れわたり、スタール博士は「お札博士」といわれた。この納札は慶安三年(一六五〇)京都の住人家次が巡拝中打ちつけたもので、遍路の歴史を知る上で貴重な資料といえる。厨子内に安置されているご本尊は、行基菩薩作の阿弥陀如来。天平勝宝元年(七四九)聖武天皇の勅願により、和気西山の海岸に創建され、寛永十年(一六三三)現在地に再興された。松山の郊外とはいえ、民家に囲まれた町なかの寺。山門、楼(中)門、本堂、大師堂、観音堂が狭い境内に建ち並ぶ。河野家の遺臣たちの追善供養のために建立された観音堂には十一面観音像が奉安されている。境内の片隅にマリアの像を浮き彫りにした石塔があり、キリシタン禁制の名残をとどめている。
本尊真言
おん あみりた ていせい からうん


名称 須賀山 円明寺
宗派 真言宗智山派
本尊 阿弥陀如来
住所 愛媛県松山市和気町1−182
Tel  089−978−1129
駐車場 午前 7時〜午後 5時 無料
 普通車 10台  大型車 3台
交通
徒歩 太山寺→円明寺 約 35分 2.7km
 車      〃     約 10分 2.6km
宿坊なし










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