第77番 どう   りゅう    じ

ご詠歌
ねがひをば ぶつどうりうに いりはてて
ぼだいのつきを みまくほしさに



 西暦七一二年、この辺りは大桑園であった。中で夜毎怪光を放つ最大の桑の木があり、道隆親王その桑で薬師如来の小象を刻み、草堂を建て安置し、廻向の日々を送る。これが道隆寺の始まりである。子朝祐、意思を継ぎ、折りから唐より帰国した弘法大師に師事、大師自ら薬師如来像を刻み、道隆親王の薬師像を胎内に納め(二体薬師)御本尊とし、朝祐、家財を投じて方六〇〇米の寺院を建立する。三代目法光、四代目智証、五代目理源、各大師晋住し、七堂伽藍を完備して密法を弘場し、四国随一宝崩祈願寺となる。然しながら天正の戦火の為、一山壊滅する。三十代目法印、再建を決意、一五八六年、現在の金堂を再建、更に歴代住職により、大師堂、護摩堂、観音堂、仁王門、鏡堂、客殿、茶堂、多宝塔、聖観音像等建立し、法灯連綿現在に至る。四代目智証大師、水子、嬰児の菩提を祈り、その母の身体建固を祈願する為、五大明王、聖観音菩薩の大像を刻んで安置する。水子の寺、之より始まる。境内に眼病平癒の仏、潜徳院殿堂あり。御本尊は御典医京極左馬造公。公幼少の頃、盲目、当寺薬師如来の御慈悲により全快する。公医学を学び典医となり、特に眼科は達人。公寿命尽くる時、「私の魂魄を道隆寺に留め世人を救わん」との誓願を残す。
本尊真言
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか


名称 桑多山 道隆寺
宗派 真言宗醍醐派
本尊 薬師如来
住所 香川県仲多度郡
       多度津町北鴨1−3−30
Tel  0877−32−3577
交通
徒歩 金倉寺→道隆寺 約 45分 3.6km
 車      〃      約 17分 4.5km
宿坊なし







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